MFTってなに?
- 2022年8月14日
- お知らせ,歯科知識,予防・メインテナンス
しま歯ならび矯正歯科Kです。
夏休み中のお子さん達が矯正治療に通ってくださっていますが、皆さんの頑張りにはいつも驚かされています。本当に偉いです!そして、ご家族にもご協力いただきまして心より感謝申し上げます。
本日は、治療が進んでいる方には登場しているかもしれない、MFTについてお話しさせていただきます。
MFTって?
当院では「ベロ👅のトレーニング」とお伝えしているかと思います。正式名称はMFT(口腔筋機能療法)といいます。英語ではOral Myofunctional Therapy と表記されるため、myo-(筋肉) functional(機能の)therapy(療法)の頭文字をとってMFTと呼ばれます。この時点でイメージがわいた方もいらっしゃるかと思いますが、MFTではお口まわりの筋トレを行います。
矯正治療中になぜMFTをする必要があるの?
歯ならびが悪くなる原因は遺伝だけではありません。小さいころに身についたちょっとした癖も実は歯ならびを悪くする原因の1つなのです。
・。*・。*歯ならびに影響がある癖・。*・。*
- 口呼吸
- 指しゃぶり
- 舌を噛んだり、突き出したりする癖
- 爪や唇を噛む癖
- 寝ているときの姿勢
- 頬杖 など
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*
お子さんに思い当たる癖はありましたでしょうか?
MFTでは、お口まわりの筋トレを行うことにより、間違った癖により獲得されてしまった感覚を抑制した上で正常な感覚を定着させ、本来あるべき機能を再獲得する治療法です。このような癖が残ったまま矯正治療が進んでしまうと、効率的に治療が行えなかったり後戻りしやすくなったりしてしまいます。したがって、MFTは矯正治療をスムーズに進め、治療後の歯ならびを良い状態で維持するために重要な治療なのです。
癖が歯ならびに影響するしくみ
では具体的になぜ上記のようなありふれた癖が歯ならびを悪くしてしまうのでしょうか?それにはバクシネーターメカニズムというお口まわりのバランス機構が関与していると考えられています。
簡単にご説明しますと、舌からの力(歯を外側に倒す力)と唇や頬からの力(歯を内側に倒す力)のバランスがとれた位置に歯がならんでいくということです。それでは口呼吸の場合、力のバランス関係はどう変化するか一緒に考えてみましょう📝
口呼吸と歯ならびはあまり関係ないようですが、唇がぽかんと開いた状態が慢性化すると出っ歯になりやすくなります。また、口呼吸では気道を確保するために舌の位置が低下しやすいため、この力のバランスの崩れは更に複雑化して歯ならびに影響を及ぼします。
上にあげた他の癖も同様の原理で歯ならびに関係しているという訳です。
MFTって何をするの?
最後に、実際に当院で行っているMFTのトレーニングの一部をご紹介します💪
スポットポジション
目的:
飲み込む時とリラックスした状態での正しい舌の位置を覚えます👅
舌全体が上あご全体に当たっていて、舌の先端は上の前歯のやや後ろ(この位置をスポットと呼びます。)に触れているのが理想的な舌の位置になります。
方法:
・大きく口を開けてスティック(割り箸などご家庭にあるものでOK)を上あごのスポットの位置に5秒間当て、スポットの位置を上あごの感覚で覚えます。
・スティックを離し、口は大きく開いたまま舌をとがらせてスポットの位置に舌の先を当てて5秒間維持します。今度は舌の感覚でスポットを覚えます。
・数回練習してできるようになったら、速度をはやくしながらスティックと舌の先を交互にスポットへ当てます。
始めは鏡を見ながら行いましょう!
MFTではこのようなトレーニングが組み合わされており、当院では1人1人の進行度に合わせて指導させていただいています。ご家庭でもMFTのチェックカレンダーを使用しながら、ご家族で楽しく取り組んでいただけているようで大変ありがたいです😁引き続き頑張っていきましょう🚩
しま歯ならび矯正歯科ではお子さんから大人の方まで、幅広く矯正相談を承っております🦷
ちょっとしたお悩みでもお気軽にご相談ください。