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医療コラム

小児期における上顎骨と下顎骨の成長タイミングの差|【公式】しま歯ならび矯正歯科|堺市西区鳳駅の矯正歯科

小児期における上顎骨と下顎骨の成長タイミングの差

こんにちは、しま歯ならび矯正歯科の島です。

暖かくなってきたなあなどと思っていたらもう既に暑いというところまで来てしまいましたね。夏ももう少しといったところでしょうか。今年はマスクなしで夏を過ごせるといいのですが…

気温も上がってきたのでということで、先日久しぶりに自分で散髪してみたら大失敗してしまい変な髪型になってしまいました。

 

 

さて今日は、「小児期における上顎骨と下顎骨の成長タイミングの差」についてお話させて頂こうかと思います。

 

お子さんの前歯が出ている、または受け口になっているという状態はとても心配だと思います。成長やはえ変わりで自然と治る場合もありますが、骨の成長のタイミングで不正咬合があると発育に影響を与える場合があります。

小児矯正の目標は当然歯ならびを整えることもあるのですが、「成長を阻害する原因を排除し、成長を誘導してあげる」ことが最大の目標になります。大人の矯正との最大の差は、「成長の有無」です。この成長を見守って適宜、矯正装置を追加していくことが小児矯正では重要になります。

 

ヒトの発育に関して、上顎骨と下顎骨は成長のタイミングが異なります。

人間は出生時からまず脳(神経系型)の発育が急速に起こり、10歳の段階でほぼ成人と差がない程度まで発育します。上顎骨は、脳(神経系型)ととても似た発育様式を示し、10歳前後までに80-90%の成長を終え、その後は20歳までゆったりと成長していきます。

 

それに対して、下顎骨は身体の発育(一般型)と似た発育を示します。5歳程度までは上顎骨とほぼ同様の発育をするのですが、上顎骨と異なり5歳以降はゆったりとした発育になっていきます。その後、思春期を迎える際に身長と共に下顎は急速に成長し20歳程度まで成長し続けます。

 

上記の内容をすごく乱暴にまとめると「上顎骨が先に成長し、下顎骨は思春期の時期に成長する。」ということになります。

このことから、小児の時点で反対咬合(受け口)を示す場合、下顎前歯が上顎前歯にあたって上顎骨成長のブレーキになってしまい、上顎骨の前方成長を阻害してしまう可能性があります。

逆にほんの少しだけ上顎の前歯が前に出ていた(上顎前突)としても思春期の下顎の成長で(上顎前突の程度によりますが)補償される可能性もあります。もちろん上記のどちらの場合においても個人差が大きく、遺伝や環境による影響を強く受けるため、一概に言えないということはお含みおきください。当院では必要に応じてお父さんお母さんやお爺さんお婆さんの歯ならびや顎の状態までお聞きする場合があります。

 

上でも述べましたが、小児矯正は「成長」というかなり予測しづらい因子があります。

ご心配がある場合はいつでもご相談ください。お口の中を拝見させて頂き、お力になれる場合もあると思います。いつでもお待ちしております。

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