ヘッダー画像

医療コラム

堺市・鳳駅で矯正をお考えの方へ

無料相談で、費用・治療期間の目安をその場でご説明します。

☎ 電話で相談する WEB予約(24時間) LINEで予約

口腔習癖(こうくうしゅうへき)とは?指しゃぶり・おしゃぶりと子どもの歯ならびへの影響を堺市の矯正歯科が解説

  • 公開日:2024年10月16日
  • 更新日:2026年6月21日
  • お知らせ
口腔習癖(指しゃぶり・おしゃぶり)と子どもの歯ならび|堺市・しま歯ならび矯正歯科
指しゃぶり・おしゃぶりなどの口腔習癖は、続く時期によっては子どもの歯ならびに影響します。

 

「子どもがいつまでも指しゃぶりをやめない」「おしゃぶりはいつまで使ってよいの?」「口がいつもポカンと開いていて、将来の歯ならびが心配」――。小さなお子さまをもつ保護者の方から、こうしたお声をよくいただきます。

これらはいずれも 口腔習癖(こうくうしゅうへき) と呼ばれる「お口まわりの癖」に関わるお悩みです。口腔習癖は、続く期間や強さによっては歯ならびや咬み合わせに影響することが知られています。一方で、すべての癖がすぐに問題になるわけではなく、年齢に応じて自然に減っていくものもあります。大切なのは「どの癖が」「いつまで続くと」「どんな影響につながるのか」を正しく知り、適切な時期に無理なく関わってあげることです。

この記事では、堺市西区・鳳駅の「しま歯ならび矯正歯科」が、口腔習癖の種類と歯ならびへの影響、指しゃぶり(吸指癖)やおしゃぶりとの付き合い方、やめるための家庭での関わり方、そして矯正治療や口腔筋機能療法(MFT)との関係まで、研究や専門機関の見解をふまえてわかりやすく解説します。

口腔習癖(こうくうしゅうへき)とは?歯ならびに影響する“お口の癖”

口腔習癖とは、歯ならびや咬み合わせ(咬合)など、お口の形態に悪影響を及ぼし得る、口腔周囲の無意識の動作・口腔機能の異常・習慣のことを指します。指しゃぶりや爪を噛む癖、唇を吸う・噛む癖、舌を前に突き出す癖、口呼吸などがその代表です。

これらの癖の一部は、乳幼児期からの摂食(食べること)・嚥下(えんげ=飲み込むこと)をはじめとする口腔機能の発達過程のなかで身についてしまうと考えられています。つまり口腔習癖は「行儀の問題」ではなく、お口の機能の育ち方と深く結びついた現象なのです。だからこそ、叱ってやめさせるよりも、お口の機能を正しく育てるという視点で向き合うことが大切になります。

なぜ口腔習癖が歯ならびを悪くするのか

歯は、骨のなかに固定されているように見えて、実はとても繊細な力のバランスのなかで並んでいます。歯の外側からは唇や頬の筋肉が内側へ押す力、内側からは舌が外側へ押す力――この内と外の力がつり合う位置に、歯は並んでいきます。

口腔習癖があると、この力のバランスが一方向にかたより続けます。たとえば指しゃぶりは前歯を外側・上方へ押し続け、舌を前に突き出す癖は前歯を前方へ押し続けます。歯を動かす矯正装置がごく弱い力で歯を動かせるのと同じ原理で、日常の癖による弱い力でも、長い時間がかかり続けると確実に歯ならびを変えてしまうのです。お口まわりの筋肉のバランスと歯ならびの関係については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

もう一つ知っておきたいのは、口腔習癖が「歯」だけでなく「あごの骨の成長」にも影響しうるという点です。成長期のお子さまのあごは、舌や唇、頬の筋肉から受ける刺激を受けながら発育します。たとえば舌が上あごに正しく触れていれば上あごの成長が促されますが、低位舌や口呼吸が続くと上あごへの刺激が不足し、歯が並ぶスペースそのものが足りなくなることがあります。つまり口腔習癖は、すでに生えている歯を動かすだけでなく、これから歯が並ぶ“土台”づくりにも関わっているのです。だからこそ、成長期の早い段階で気づき、整えていくことに大きな意味があります。

▶ 口呼吸はなぜダメなのか|お口まわりの筋肉と歯ならびの関係

口腔習癖の種類と歯ならびへの影響

口腔習癖はいくつかの種類に分けられ、それぞれ歯ならびや咬み合わせに与えやすい影響が異なります。代表的なものを整理します。専門用語にはふりがなを付けていますので、お子さまの状態を理解する手がかりになさってください。

吸指癖(きゅうしへき)・物を噛む癖

指しゃぶりや、おもちゃ・タオルなどを噛む癖です。前歯が噛み合わずすき間が開く開咬(かいこう)、上の前歯が前に出る上顎前突(じょうがくぜんとつ/いわゆる出っ歯)、歯列の幅が狭くなる狭窄歯列(きょうさくしれつ)、歯がデコボコに並ぶ叢生(そうせい)などの一因になります。

▶ 開咬(かいこう)ってなに?前歯が噛み合わない咬み合わせ

咬爪癖(こうそうへき=爪を噛む癖)

爪を噛む癖です。前歯に局所的な力が繰り返し加わり、噛み合わせが部分的に反対になる交叉咬合(こうさこうごう)や反対咬合(はんたいこうごう)の一因となることがあります。

吸唇癖(きゅうしんへき)・咬唇癖(こうしんへき)

下唇を吸う・噛む癖です。上の前歯が前に押し出されて上顎前突や開咬を招いたり、下あごの成長に影響して下顎前突(かがくぜんとつ=受け口)の一因になったりすることがあります。

▶ 受け口(反対咬合)はなぜなるの?原因と対応

舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)・弄舌癖(ろうぜつへき)

飲み込むときや安静時に、舌を前歯のあいだに突き出す・押し付ける癖です。前歯が噛み合わない開咬や、前歯が前方へ傾く出っ歯の大きな原因になります。舌のはたらきと歯ならびの関係については、こちらもご覧ください。

▶ 意外と知らない?!舌の役割について

口呼吸(こうこきゅう)

鼻ではなく口で呼吸する癖です。お口がいつも開いているため唇が歯を抑える力が弱まり、開咬・上顎前突・狭窄歯列・叢生など、さまざまな歯ならびの乱れに関わります。口呼吸は本人も気づきにくい癖です。

このように、ひとくちに口腔習癖といっても影響はさまざまで、複数の癖が重なっていることも少なくありません。こうした歯ならびの乱れ(不正咬合)の全体像は、次の記事にまとめています。

▶ 不正咬合(歯ならびの乱れ)について

指しゃぶり(吸指癖)と歯ならび|やめる時期の目安

指しゃぶりは、赤ちゃんが指やお口の感覚を確かめ、安心感を得るための自然な行動で、口腔機能の発達過程のひとつです。乳児期の指しゃぶりそのものを神経質に心配する必要はありません。問題になりやすいのは、乳幼児期を過ぎても強い指しゃぶり(吸指癖)が続く場合です。

国内の専門家による「指しゃぶりに関する考え方」(日本小児科学会・日本小児歯科学会などの関連委員会による見解)では、3歳ごろまでの指しゃぶりは生理的なものとして見守り、4〜5歳を過ぎても続く場合には歯ならびや咬み合わせへの影響を考えて、やめられるよう関わっていくことが望ましいとされています。海外でも、長期にわたる非栄養的吸啜(指しゃぶり等)が乳歯列の開咬や上顎前突と関連することが報告されています(Warren & Bishara, 2002 ほか)。

長期間つづいた吸指癖のある指には、吸いダコや爪の変形が見られることもあります。指しゃぶりの「強さ・頻度・持続時間」が大きいほど歯ならびへの影響が出やすいと考えられているため、回数や時間を少しずつ減らしていくことが目安になります。

おしゃぶりとの上手な付き合い方

おしゃぶりは、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせる、入眠を助ける、保護者の育児負担をやわらげるなど、乳幼児期に役立つ育児アイテムです。一方で、長期間にわたって使い続けると、歯ならびや咬み合わせに影響することがあります。

乳児期の飲み込み方(乳児嚥下)と、離乳食以降に育つ大人の飲み込み方(成人嚥下)では、舌やあごの動きが異なります。離乳食が始まると乳児嚥下は徐々に成人嚥下へ移行していきますが、おしゃぶりを長く使い続けると乳児嚥下のパターンが残りやすいと考えられています。

国内の小児歯科の一般的な考え方では、1歳を過ぎたら使用を日中の特定の場面などに限定していき、おおむね2歳半〜遅くとも3歳までには卒業を目指すことがすすめられています。これより長く常用すると、開咬などの歯ならびへの影響が残りやすくなります。やめるタイミングや進め方に迷われたときは、お子さまの発達やご家庭の状況に合わせて一緒に考えますので、お気軽にご相談ください。

口呼吸という口腔習癖|見落とされやすい癖

口呼吸は、口腔習癖のなかでも特に見落とされやすい癖です。本来、呼吸は鼻で行うのが自然な形で、鼻は空気を温め・加湿し、ほこりや細菌を取り除くフィルターの役割を担っています。口呼吸が習慣になると、お口がいつも開いて唇の力が弱まり、前歯が前に出やすくなるほか、舌の位置が下がって上あごの成長や歯列の幅に影響することがあります。

「気づくと口が開いている」「寝ているときに口が開く・いびきをかく」「朝起きると喉が乾いている」といったサインがあれば、口呼吸の可能性があります。なお、鼻づまりなど耳鼻科的な原因が背景にある場合もあるため、必要に応じて専門の医療機関と連携しながら進めていきます。口呼吸と歯ならびの関係は、こちらの記事でも解説しています。

▶ 口呼吸はなぜダメなのか|歯ならび・成長への影響

舌の癖(舌突出癖・低位舌)と飲み込み方

私たちは1日に何百回も「飲み込む」動作を繰り返しています。正しい飲み込み方では、舌が上あごに押し付けられて食べ物や飲み物を喉へ送り込みます。ところが舌を前歯のあいだに突き出して飲み込む「異常嚥下癖」があると、その都度、舌が前歯を押し続けることになり、開咬や出っ歯の原因になります。

また、舌が本来の位置(上あご)ではなく下あごに沈んでいる「低位舌(ていいぜつ)」が続くと、上あごが舌の刺激を受けにくくなり、あごの成長や歯列の幅に影響することがあります。こうした舌の癖は、後で述べる口腔筋機能療法(MFT)によって、正しい舌の位置と飲み込み方を身につけていくことが期待できます。

お子さまの口腔習癖セルフチェック

まずは、お子さまに次のような癖がないかチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、歯ならびや咬み合わせに影響が出やすいと考えられます。

  • 4〜5歳を過ぎても指しゃぶりが続いている
  • 爪を噛む、鉛筆やタオルなどをよく噛む
  • 下唇を吸う・噛む癖がある
  • 飲み込むときや安静時に舌が前歯のあいだに出ている
  • 口がいつもポカンと開いている(お口ぽかん)
  • 口呼吸をしている・寝ているときにいびきをかく
  • 発音が不明瞭で、サ行・タ行が言いにくそう
  • おしゃぶりを3歳近く・それ以上まで常用している

これらはあくまで気づきのための目安です。当てはまる項目があっても過度に心配する必要はありませんが、複数当てはまる・長く続いている場合は、一度専門家にご相談いただくと安心です。

▶ 歯ならびが悪くなる原因(当院の解説ページ)

口腔習癖をやめるための関わり方|家庭でできること

口腔習癖をやめてもらうとき、最も避けたいのは「無理にやめさせる」「強く叱る」ことです。癖は不安や眠気をやわらげる役割をもっていることも多く、強制はかえってストレスとなり、逆効果になりがちです。お子さまの気持ちに寄り添いながら、少しずつ卒業へ導くことが大切です。

  • 日中は手や口を使う遊び(お絵かき・ブロック・歌など)に誘い、自然に癖から気をそらす
  • 寝る前はそばで手をつなぐ・絵本を読むなど、安心できる入眠の習慣をつくる
  • できた日はカレンダーやシールで“できた記録”を見える化し、結果より「続けられたこと」を褒める
  • 鼻づまりがある場合は耳鼻科にも相談し、鼻で呼吸しやすい環境を整える
  • 家族みんなで「お口を閉じようね」と前向きに声をかけ合う

生活習慣そのものが歯ならびに与える影響については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

▶ 生活習慣による歯ならびへの影響

口腔習癖と口腔筋機能療法(MFT)

癖をやめる関わりとあわせて有効なのが、口腔筋機能療法(MFT)です。MFTは、舌や口唇、頬などの筋肉の使い方を正しく整えるトレーニングで、口腔習癖の“根っこ”である筋肉のアンバランスや誤った飲み込み方にアプローチできます。

たとえば、舌を正しい位置(上あごの「スポット」)に置く練習、唇を閉じる力を鍛える練習、正しい飲み込み方の練習などを、毎日少しずつ続けていきます。当院では小児矯正の一環としてMFTを積極的に取り入れています。MFTの具体的な内容やお家でできるトレーニングは、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶ MFT(口腔筋機能療法)とは?子どもの歯ならびを育てる舌トレーニング

口腔習癖と矯正治療・後戻りの関係

口腔習癖は、矯正治療の結果にも深く関わります。装置で歯ならびを整えても、舌で前歯を押す癖や口呼吸などが残ったままだと、再び元の位置へ戻ろうとする力が働き、後戻り(あともどり)の原因になります。

そのため当院では、お子さまの矯正治療を計画する段階から、必要に応じてMFTや生活習慣の見直しを組み合わせ、癖そのものの改善をめざします。お子さまの成長期に使う装置としては、あごの幅を広げる急速拡大装置(きゅうそくかくだいそうち)や拡大床(かくだいしょう)、マウスピース型矯正装置(インビザライン等)など、状態に合わせた方法をご提案します。後戻りの仕組みと予防については、こちらをご覧ください。

▶ 矯正後の後戻りはなぜ起こる?原因・予防・対処法

▶ 小児のマウスピース型矯正装置について

年齢別に見る口腔習癖との向き合い方

口腔習癖への関わり方は、お子さまの年齢や発達段階によって変わります。同じ「指しゃぶり」でも、1歳と5歳ではもつ意味も対応も大きく異なります。ここでは、おおまかな年齢の目安ごとに、どう向き合えばよいかを整理します。あくまで一般的な目安であり、発達には個人差があることを前提にお読みください。

0〜2歳ごろ|見守りの時期

この時期の指しゃぶりやおしゃぶりは、お口の感覚を確かめ、安心感を得るための自然な行動です。基本的には無理にやめさせる必要はありません。ただし、おしゃぶりは1歳を過ぎたら少しずつ使用場面を限定し、常時使い続けないよう意識していくとよいでしょう。離乳食を通じて「噛む・飲み込む」機能が育つことが、後の口腔機能の土台になります。

3〜5歳ごろ|少しずつ卒業を意識する時期

3歳を過ぎると、多くのお子さまは自然に指しゃぶりが減っていきます。4〜5歳になっても強い指しゃぶりが続く場合は、歯ならびや咬み合わせへの影響を考えて、卒業へ向けた関わりを始める時期です。叱るのではなく、遊びへの誘導や安心できる入眠の習慣づくりなど、前向きな方法で進めましょう。この時期は乳歯列が完成し、咬み合わせの変化にも気づきやすくなります。

また、この時期に園や保育所での集団生活が始まると、お友だちの様子を見て自然と指しゃぶりが減っていくお子さまも少なくありません。環境の変化も、卒業のよいきっかけになります。

6歳ごろ〜|永久歯への影響に注意する時期

6歳前後になると前歯が永久歯へと生え替わり始めます。この時期まで口腔習癖が残っていると、生え替わった永久歯の位置に影響が出ることがあります。学童期は本人も理解して取り組める年齢になるため、口腔筋機能療法(MFT)など、本人が主体的に取り組むトレーニングが効果を発揮しやすい時期でもあります。

口腔習癖の影響は歯ならびだけではありません

口腔習癖がもたらす影響は、歯ならびや咬み合わせにとどまりません。お口は「呼吸・食べる・話す」という生きるうえで欠かせない機能の入口であり、その使い方の癖は、お子さまの成長全体に関わります。

  • 発音への影響:開咬や舌の癖があると、サ行・タ行など一部の音が発音しにくくなることがあります。
  • 食べ方への影響:正しく噛む・飲み込む機能が育ちにくく、よく噛まずに飲み込む習慣につながることがあります。
  • 睡眠・呼吸への影響:口呼吸が習慣化すると、いびきや睡眠の質の低下につながることがあります。
  • お口の健康への影響:口呼吸による乾燥は、むし歯や歯ぐきのトラブルのリスクを高めます。

このように、口腔習癖を整えることは、歯ならびだけでなく、お子さまの心身の健やかな成長を幅広く支えることにつながります。「正しく呼吸し、正しく食べ、正しく飲み込む」という基本的な機能を育てるという視点をもつと、日々の関わりの意味が見えやすくなります。

指しゃぶりが歯ならびに影響しやすい“3つの条件”

同じ指しゃぶりでも、歯ならびへの影響の出やすさには差があります。一般的に、次の3つの要素が大きいほど影響が出やすいと考えられています。お子さまの様子を見るときの参考になさってください。

  • 強さ(強度):指を強く吸い込むほど、前歯にかかる力が大きくなります。
  • 頻度・持続時間:1日のうち指しゃぶりをしている時間が長いほど、力がかかり続けます。
  • 継続した期間(年齢):長期間・高い年齢まで続くほど、咬み合わせに変化が残りやすくなります。

「ときどき・短時間・低年齢」であれば過度に心配する必要はありませんが、「強く・長時間・年齢が上がっても続く」場合は、早めに関わりを始めるサインと考えてよいでしょう。指に吸いダコや爪の変形が見られる場合は、強い吸指癖が続いているサインのひとつです。

おしゃぶりについても同様に、使用の“強さ・時間・期間”が長くなるほど咬み合わせへの影響が残りやすくなります。卒業の進め方に迷われたときは、お子さまの発達やご家庭の状況に合わせて一緒に考えますので、抱え込まずにご相談ください。

口腔習癖の改善に役立つMFTの基本トレーニング

口腔習癖の“根っこ”には、舌や口唇の使い方の癖があります。口腔筋機能療法(MFT)では、これらの筋肉を正しく使えるよう、毎日少しずつトレーニングを重ねていきます。ここでは家庭でも取り入れやすい基本のメニューを紹介します。お子さまの状態によって適した内容や回数は異なりますので、実際に行う際は当院がお一人おひとりに合わせてお伝えします。

スポットポジション(舌の正しい位置を覚える)

舌先を、上の前歯のすぐ後ろにある少しふくらんだ部分「スポット」に当て、舌全体を上あごに吸い付けるようにします。舌が前歯を押す癖や低位舌の改善につながる、すべての基本となる練習です。

ポッピング(舌の力を育てる)

舌全体を上あごに吸い付け、「ポンッ」と音を鳴らすように離します。舌を持ち上げる力を養い、正しい舌の位置を保ちやすくします。

唇を閉じる力のトレーニング

唇をしっかり閉じる練習や、ボタンに糸を通したものを唇で支える練習などで、口輪筋(こうりんきん)を鍛えます。お口ぽかんや口呼吸、吸唇癖の改善に役立ちます。

正しい飲み込み方の練習

少量の水を口に含み、舌先をスポットに当て、奥歯を軽く噛んで、唇を閉じたまま飲み込みます。舌を前に突き出す異常嚥下癖を整える練習です。毎日数百回行う「飲み込み」を正しい形にしていくことには、大きな意味があります。

これらのトレーニングは、一度にたくさん行うよりも、少ない回数でも毎日続けることが何より大切です。歯みがきの前後や入浴後など、生活のリズムに組み込むと続けやすくなります。鏡を使って保護者の方が一緒に取り組み、できたときにしっかり褒めてあげることが、お子さまの何よりのモチベーションになります。癖をやめる関わりとMFTを組み合わせることで、口腔習癖の改善とその後の安定が、より期待できるようになります。

口腔習癖に早く気づくために|健診と矯正相談の活用

口腔習癖は、毎日の生活のなかで少しずつ進むため、保護者の方でも気づきにくいことがあります。だからこそ、定期的な歯科健診や、早めの矯正相談を“気づきの機会”として活用していただくことをおすすめします。

乳幼児健診や園・学校の歯科健診では、むし歯だけでなく、咬み合わせやお口の癖についても相談できます。「指しゃぶりがなかなか抜けない」「口がよく開いている」「発音が気になる」など、小さなことでも遠慮なくお伝えください。早い段階で気づければ、装置に頼らず生活習慣やMFTで整えられる可能性も高まります。

当院では、お子さまの成長段階に合わせて、いま様子を見てよいのか、関わりを始めたほうがよいのかを丁寧にお伝えします。「矯正をすぐ始める/始めない」を決める場ではなく、まずは現状を知り、これからの見通しを一緒に確認する場として、初診相談をご利用ください。お子さまのペースを何より大切にし、歯科が苦手なお子さまにも、スタッフがやさしく声をかけながら進めてまいります。

そして、口腔習癖をやめられたあとも、しばらくは“その後”の見守りが大切です。長く続いた癖は、いったん減っても疲れているときや眠いときにぶり返すことがあります。再び出てきても叱らず、「気づいたら声をかける」くらいの気持ちで、長い目で見守ってあげてください。癖が落ち着いたあとに、舌や口唇の使い方をMFTで整えておくと、歯ならびが安定し、矯正治療を行った場合の後戻りの予防にもつながります。お子さまのお口は成長とともに変化していきますので、節目ごとに歯科でチェックを受けながら、健やかな歯ならびを一緒に育てていきましょう。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 指しゃぶりは何歳までに卒業すればよいですか?

A. 3歳ごろまでは生理的なものとして見守ってよいとされ、4〜5歳を過ぎても続く場合は、歯ならびへの影響を考えてやめられるよう関わることがすすめられています。お子さまの様子に合わせて、少しずつ回数を減らしていきましょう。

Q. おしゃぶりはやめさせたほうがよいですか?

A. 乳幼児期には役立つ面もありますが、長期間の常用は歯ならびに影響することがあります。1歳を過ぎたら使用場面を限定し、おおむね2歳半〜遅くとも3歳までの卒業を目安にするとよいでしょう。

Q. 癖をやめたら、歯ならびは自然に治りますか?

A. 早い時期に癖がなくなれば、成長とともに改善する場合もあります。ただし、すでに咬み合わせに変化が出ている場合や癖が長く続いた場合は、自然には戻りにくいことがあります。気になるときは一度ご相談ください。

Q. 無理にやめさせてもよいですか?

A. 強い叱責や無理強いは、かえってストレスになり逆効果になりがちです。安心できる環境づくりや遊びへの誘導、できたことを褒める関わりが効果的です。

堺市で子どもの口腔習癖・小児矯正のご相談はしま歯ならび矯正歯科へ

しま歯ならび矯正歯科は、鳳駅から徒歩1分の矯正治療専門医院です。お子さまの成長に合わせた小児矯正に力を入れ、急速拡大装置・拡大床・MSE(上顎骨を広げる装置)の3つすべてに対応しています。

口腔習癖は、毎日の小さな積み重ねで歯ならびを変えていきます。だからこそ、早めに気づき、無理のない方法で整えていくことが、お子さまの将来の歯ならびと健康を守る近道です。「この癖は大丈夫?」「いつから対応すればいい?」といったご不安にも、専門のスタッフが丁寧にお答えします。気になることがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

あわせて読みたい関連記事・ページ

お子さまの口腔習癖と歯ならびについて、あわせて知っておきたい記事・ページをまとめました。気になるテーマからご覧ください。

▶ MFT(口腔筋機能療法)とは?子どもの歯ならびを育てる舌トレーニング

▶ 口呼吸はなぜダメなのか

▶ 意外と知らない?!舌の役割について

▶ 開咬(かいこう)ってなに?

▶ 受け口(反対咬合)はなぜなるの?

▶ 不正咬合(歯ならびの乱れ)について

▶ 生活習慣による歯ならびへの影響

▶ 矯正後の後戻りはなぜ起こる?

▶ 小児のマウスピース型矯正装置について

▶ 歯ならびが悪くなる原因

▶ 子どもの矯正治療について

▶ 初診相談のご予約はこちら(無料)

▶ web予約はこちらから

参考文献・出典

  • 日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会・日本小児歯科学会ほか「指しゃぶりについての考え方」
  • Warren JJ, Bishara SE. Duration of nutritive and nonnutritive sucking behaviors and their effects on the dental arches in the primary dentition. American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics. 2002.
  • American Academy of Pediatric Dentistry (AAPD). Policy on Oral Habits.
  • 日本小児歯科学会「子どもたちの口と歯の質問箱(おしゃぶり・指しゃぶり)」

👉 ご予約・ご相談はお電話、またはネット予約フォームより承っております。堺市・大阪南部でお子さまの歯ならび・口腔習癖・小児矯正についてお考えの方は、しま歯ならび矯正歯科までお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

しま歯ならび矯正歯科 院長 島和弘
しま歯ならび矯正歯科
院長 島 和弘

経歴

  • 2011年3月奥羽大学歯学部卒業
  • 2018年4月東北大学病院矯正歯科 医員
  • 2018年8月日本骨代謝学会の1st Authorを受賞
  • 2018年11月日本矯正歯科学会 認定医取得
  • 2022年6月しま歯ならび矯正歯科 開院

資格・所属学会

堺市・鳳駅で矯正をお考えの方へ

無料相談で、費用・治療期間の目安をその場でご説明します。

☎ 電話で相談する WEB予約(24時間) LINEで予約
pagetop