口腔筋機能療法(MFT)
口腔筋機能療法(MFT)
顎や歯の大きさなど遺伝的な要因が歯ならびや噛み合わせに関係していることは想像しやすいことですが、環境的な要因として小さい頃からの生活で習慣づけられた”癖”も歯ならびや噛み合わせに大きな影響を与えています。なぜかと言うと、唇や頬の筋肉から加わる力(歯を内側に倒す力)と舌の筋肉から加わる力(歯を外側に倒す力)のバランスが取れた部位に歯はならんでいくからです。このバランス機構は意識せずとも誰でも保たれているように思いがちですが、小さい頃からのちょっとした癖が原因でバランスが崩れてしまうことがあるので注意が必要です。
口腔筋機能療法(oral myofunctional therapy)は、上記のようなお口に関係する癖や習慣的姿勢から生じた歯ならびの乱れをお口のまわりのトレーニングを行うことにより改善し、本来あるべき機能を再獲得する治療法です。機能障害をともなった歯ならびの治療は、歯科矯正治療のみで全ての問題を解決することは難しいため、口腔筋機能療法を併用する必要があると判断される場合がほとんどです。食べ物を取り込んで噛み砕き、飲み込む機能は子どもの頃から繰り返し練習して獲得されるものであるため、人によって出来るようになるまでの期間や到達レベルも違ってきます。また、話すといった機能も同様で、うまく話せるまでに時間がかかったり苦手な発音があったり様々です。そのような高度な機能を獲得する発達時期であれば、障害の原因となる癖や姿勢などを除去するだけで機能の自然回復が見込めますが、発達時期以降になると誤って獲得された感覚を抑制した上に正常な感覚を定着させる治療が必要になり、それが口腔筋機能療法です。
当院では、初診時に問診や簡単な検査を行うことで、歯ならびに関係した機能障害があるかどうか判断させていただいております。
舌全体を上顎に吸い付けて、口を開けながらポンッと舌をならします。舌の位置が下がっている場合、舌を挙上する筋力が弱っているため、ペタペタという音しか出てきません。
「さくらがさいた」 「ミシシッピ」 「テニスでてにけがをした」 などの発音をしていただき、舌が歯と歯の間に出てきていないか、音の中に空気が漏れ出ていないかなどのチェックを行います。
当てはまる項目がありましたら遠慮なくご相談ください!