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医療コラム

歯ぎしりによる影響👄|【公式】しま歯ならび矯正歯科|堺市西区鳳駅の矯正歯科

歯ぎしりによる影響👄

みなさま、こんにちは!🌞

しま歯ならび矯正歯科です。とても暑い日が続いてますね…

日差しも強いので、なおさら外に出たくないです(>_<)

外出の際は、水分補給をしっかりして熱中症にならないように気をつけましょう‼(^_-)-☆

さて今回は、「歯ぎしりによる影響」についてお話していきます。

 

【歯ぎしりによる影響】~就寝時の癖が口腔内や矯正に与える深刻なデメリットと改善策~

章構成(目次)

  1. 歯ぎしりとは?~無自覚な癖が健康を蝕む第一歩~

  2. 歯ぎしりの種類と医学的背景

  3. 就寝時に起こる歯ぎしりのメカニズム

  4. 歯ぎしりが矯正治療に与える深刻な影響

  5. 歯ぎしりがもたらす口腔内へのデメリット

  6. 歯ぎしりによる顎関節症・頭痛・全身症状の関係

  7. 歯ぎしりチェック方法~セルフ診断と歯科検査~

  8. 歯ぎしりの原因を深堀り~現代人に多いストレスと噛み合わせ異常~

  9. 歯ぎしりを放置するとどうなる?短期・長期の影響とは

  10. 歯ぎしりの改善策(生活編・セルフケア)

  11. 歯ぎしりに対する歯科医院での具体的な対処法

  12. 最新の歯ぎしり治療~マウスピースからボトックスまで~

  13. 矯正治療と歯ぎしり管理の両立~専門医の役割~

  14. 子どもの歯ぎしり~成長期における予防と対応~

  15. よくあるQ&A:歯ぎしり・矯正・改善策に関する疑問解消

  16. まとめ:歯ぎしりと上手につきあい、健康な未来へ

1. 歯ぎしりとは?~無自覚な癖が健康を蝕む第一歩~

■ 歯ぎしりとは何か?基礎から理解しよう

「歯ぎしり」と聞くと、多くの人が「寝ているときに歯をギリギリと鳴らす行為」というイメージを持っているでしょう。実際、これは一つの典型例ですが、歯ぎしりには複数の形態があり、しかも多くの場合、本人が無自覚です。

医学的には、歯ぎしりは「ブラキシズム(Bruxism)」と呼ばれ、上下の歯を強く接触させる無意識の癖や動作全般を指します。これは日中でも起こりうるもので、就寝中はさらに制御が利かないため、歯や顎に強い負担がかかります。

■ 歯ぎしりは子どもから大人まで幅広く見られる

歯ぎしりは大人に限った現象ではありません。乳幼児や小学生にもよく見られる行為で、成長過程の一部ともされますが、それが長期化したり強度が増したりすると、歯の発育やかみ合わせに影響を与える可能性があります

また、思春期や更年期などホルモンバランスが大きく変わる時期にも、歯ぎしりの頻度が上昇する傾向があります。つまり、歯ぎしりはライフステージを問わず、あらゆる人に起こり得る現象なのです。

■ 歯ぎしりの怖さは「気づきにくさ」にある

歯ぎしりの最も大きな問題点は、気づかないうちに進行するという点です。本人が寝ている間に無意識に行っているため、朝起きたときに顎がだるい、詰め物がよく外れる、歯が欠ける、といった**「結果」**によって初めて気づくことが多いです。

この無自覚の状態が続くと、長年にわたって歯や顎の構造に慢性的な負荷を与え続けることになります。歯ぎしりは単なる癖ではなく、**“口腔内の生活習慣病”**とも言える存在なのです。


2. 歯ぎしりの種類と医学的背景

■ 歯ぎしりは1種類じゃない!3つのタイプに分類

  1. グラインディング(Grinding)

     もっとも典型的な歯ぎしりで、上下の歯を前後左右にギリギリと擦り合わせる行動です。音が大きいため、周囲の人に気づかれやすい反面、歯への摩耗ダメージが深刻です。

  2. クレンチング(Clenching)

     歯を動かさず、ギューッと強く食いしばるタイプです。音が出ないため周囲には気づかれにくく、筋肉や顎関節への負担が大きいのが特徴。ストレス性の歯ぎしりに多く見られます。

  3. タッピング(Tapping)

     上下の歯をカチカチと断続的にぶつけるような動きです。比較的まれなタイプですが、神経質な性格や不安傾向のある人に見られやすいとされています。

■ 睡眠関連運動障害の一つとしての位置づけ

医学的には歯ぎしりは睡眠関連運動障害(Sleep-Related Movement Disorders)」に含まれるもので、パーキンソン病やレストレスレッグス症候群と同様に、無意識下の筋運動異常として扱われています

脳波の研究により、レム睡眠やノンレム睡眠中の一時的な脳の覚醒が歯ぎしりと密接に関連していることがわかっており、完全に意志でコントロールするのは難しいというのが現実です。

■ 歯ぎしりと心理的ストレスの密接な関係

現代社会において、歯ぎしりの最大の引き金はやはりストレスです。仕事、人間関係、家庭、経済的不安など、あらゆる心理的圧迫が交感神経を過剰に刺激し、筋肉に緊張をもたらすのです。

これは自律神経の乱れとも関係し、交感神経優位の状態が続くと、睡眠中でも筋肉の緊張が抜けず、歯ぎしりという形で“緊張の逃げ場”が生まれてしまうのです。


3. 就寝時に起こる歯ぎしりのメカニズム

■ なぜ寝ているときに歯ぎしりが起こるのか?

歯ぎしりの多くは睡眠中に起こります。これは体の自然な防衛反応といわれており、以下のようなメカニズムが働いています:

  • 脳が半覚醒状態になる(レム睡眠中)

  • 呼吸が浅くなることで脳が“覚醒指令”を出す

  • 顎の筋肉が反応し、歯を食いしばる・擦る行動に繋がる

つまり、脳が体を守るために無意識に行う行動として、歯ぎしりが生まれているのです。

■ 睡眠の質の低下と歯ぎしりの悪循環

歯ぎしりは筋肉の緊張だけでなく、睡眠の質自体にも大きな影響を与えます。強く歯を噛みしめたり、音を立てたりすることで、深い睡眠(ノンレム睡眠)から浅い睡眠に移行してしまい、結果として「寝たはずなのに疲れが取れない」と感じる人が多いのです

また、無呼吸症候群などと同時に起こるケースもあり、呼吸障害→覚醒→歯ぎしりという悪循環のループが確立されてしまっている場合もあります。

■ 体への物理的影響:見えない負担が蓄積する

就寝時の歯ぎしりでは、自分の体重に匹敵するような圧力(最大100kg以上)が歯にかかるとも言われています。これが毎晩続くとなれば、いかに歯や顎、筋肉、神経に負担がかかるか想像に難くありません。

特に顎関節や咬筋(こうきん)への負担が大きく、慢性化すると顎関節症や顔貌のゆがみにつながる危険があります。まさに「寝ている間に進行する病気」と言っても過言ではありません。

4. 歯ぎしりによる口腔内への影響:見えないダメージが歯と体を蝕む

■ 歯へのダメージ:すり減り、ひび割れ、欠け、知覚過敏

歯ぎしりによる最も直接的な影響は、歯そのものへの物理的ダメージです。特に「グラインディング(歯を擦るタイプ)」が多い場合、以下のような深刻な症状を引き起こします。

  • 歯の摩耗(すり減り)

     歯のエナメル質(表面を保護する硬い層)が摩耗すると、内側の象牙質が露出しやすくなり、**冷たいもの・甘いものへの過敏症(知覚過敏)**を引き起こします。

  • 歯のひび割れ・亀裂

     長年の圧力で歯に微細なヒビが入り、クラウンや詰め物の脱落・破損が起きやすくなります。見た目ではわからない「マイクロクラック」は虫歯リスクも高めます。

  • 歯の欠け・破折

     特に前歯や犬歯は圧力を受けやすく、歯が一部欠けたり折れたりすることもあります。これは審美性(見た目)にも大きく影響します。

  • 歯根への負担増大

     歯ぎしりによる圧力が歯根(歯の根っこ)に伝わると、歯のぐらつきや脱落の原因にもなりかねません。インプラントや差し歯にしている人ほど注意が必要です。

これらの症状は、単なる見た目の問題にとどまらず、**噛み合わせや発音、食生活、日常のQOL(生活の質)**を大きく左右することになります。


■ 顎関節(TMJ)や筋肉への影響:顎関節症、頭痛、首・肩こりへ

歯ぎしりの癖が続くことで、顎の関節(顎関節=TMJ)や周囲の筋肉にも悪影響が及びます。これは「クレンチングタイプ」の人に特に多く見られます。

  • 顎関節症のリスク増加

     顎関節に強い圧力が継続的にかかることで、関節円板(かんせつえんばん)と呼ばれる組織がズレたり、擦り減ったりすることがあります。これが口が開きにくくなる・顎がカクカク鳴る・痛むといった症状を引き起こします。

  • 咀嚼筋の緊張と顔の非対称化

     咀嚼筋(そしゃくきん)に慢性的な緊張が続くと、顔の輪郭が変わる・左右非対称になる・エラが張るなど、美容面での悩みにもつながります。

  • 頭痛・肩こり・首のこり

     顎周辺の筋肉が凝ると、その緊張が首や肩、頭部まで波及します。特に側頭筋や後頭下筋に痛みが集中しやすく、片頭痛や緊張型頭痛の原因となる場合もあります。

実際に、「朝から頭が重い」「首が回らない」「肩が常に張っている」という症状で内科や整形外科を受診した結果、原因は歯ぎしりにあったというケースも少なくありません。


■ 歯列や噛み合わせ(咬合)への影響:矯正中の人は特に注意

歯ぎしりは、歯列(歯並び)や咬合(噛み合わせ)にも直接影響を与えます。特に以下のような状態では深刻なトラブルを招くリスクがあります。

  • 矯正治療中・後の人

     歯列矯正は、歯の位置を少しずつ動かす繊細な治療です。しかし、歯ぎしりの強い圧力がかかると、矯正装置に負担がかかったり、意図しない方向に歯が動いたりするリスクがあります。

  • すでに噛み合わせが悪い人

     噛み合わせのズレがあると、歯ぎしりによって一部の歯にだけ異常な負担がかかることになり、歯の片減りやズレ、歯の浮き感などのトラブルが起きやすくなります。

  • 補綴物(ほてつぶつ:詰め物・被せ物)やインプラントがある人

     セラミッククラウンやブリッジなどの人工物は天然歯に比べて破損しやすいため、歯ぎしりによる脱落・割れのリスクが非常に高いです。

また、歯ぎしりが続くと、歯と歯を支える「歯周組織(ししゅうそしき)」にも炎症が起きやすくなり、歯周病を悪化させる要因にもなります。


■ 精神的・生活面への悪影響:ストレスとQOLの悪循環

歯ぎしりは口腔内だけでなく、生活の質(QOL)全体に影響を与えます。

  • 睡眠の質の低下

     歯ぎしりによって眠りが浅くなると、翌朝の目覚めが悪くなり、日中の集中力やパフォーマンスが低下します。さらにそれがストレスとなり、歯ぎしりが悪化するという悪循環に陥ります。

  • 周囲への影響

     寝ている間の歯ぎしりの音が家族やパートナーの睡眠を妨げることもあります。本人は無意識でも、「うるさい」と言われることで精神的なストレスを感じる人も少なくありません。

  • 見た目への影響

     歯のすり減りやエラの張りによって、見た目が老けて見える・疲れて見えるという美容的な悩みに発展することもあります。


5. 歯ぎしりがもたらす口腔内へのデメリット

歯ぎしりは、口の中に次のようなダメージを与えます:

  • 歯のすり減り(咬耗)

  • 歯の破折やヒビ

  • 詰め物・被せ物の破損

  • 歯周病の悪化

  • 知覚過敏の発症

さらに、歯の形状が変化することで、かみ合わせにも狂いが生じ、それが再び歯ぎしりを招くという悪循環に陥ることもあります。


6. 歯ぎしりによる顎関節症・頭痛・全身症状の関係

歯ぎしりは、顎関節症や偏頭痛、肩こり、首の痛みなど、全身にまで影響を及ぼすことがあります。

主な全身症状

  • 顎関節の痛み・クリック音

  • 筋肉の張り

  • 首や肩のこり

  • 緊張性頭痛

  • 慢性的な疲労感や不眠症

睡眠の質の低下から、日常生活のパフォーマンスも低下してしまうのです。


7. 歯ぎしりチェック方法~セルフ診断と歯科検査~

以下のような症状があれば、歯ぎしりを疑いましょう。

  • 朝起きた時にあごが疲れている

  • 歯の形が以前より平らになった

  • 頬の内側や舌に歯型がついている

  • 家族に「寝てるとき歯ぎしりしてるよ」と言われる

  • 詰め物が頻繁に外れる

最終的には、歯科医院での専門的な咬合診査や顎関節診査を受けることが最も確実です。


8. 歯ぎしりの原因を深堀り~現代人に多いストレスと噛み合わせ異常~

心因性(精神的要因)

  • ストレス

  • 不安や緊張

  • 感情の抑圧

噛み合わせや歯列の問題

  • 歯並びの不正

  • 片側だけで噛む癖(偏咀嚼)

  • 被せ物の高さのズレ

習慣や環境要因

  • 喫煙

  • カフェイン摂取

  • 運動不足


9. 歯ぎしりを放置するとどうなる?短期・長期の影響とは

短期的影響

  • 歯の痛み

  • 顎の違和感

  • 口の中の不快感

長期的影響

  • 歯の早期脱落

  • 顎関節の機能障害

  • 噛み合わせの異常進行

  • 矯正治療の失敗

  • 顔貌の変化(老け顔)


10. 歯ぎしりの改善策(生活編・セルフケア)

  • ストレスマネジメント(瞑想・呼吸法・趣味)

  • カフェイン・アルコールを控える

  • 規則正しい睡眠

  • マウスピース(ナイトガード)装着

  • 就寝前のリラックスタイム


11. 歯ぎしりに対する歯科医院での具体的な対処法

  • ナイトガード作製

  • 咬合調整(歯の形や噛み合わせの調整)

  • 矯正治療との併用プラン提案

  • 定期的な経過観察と再評価


12. 最新の歯ぎしり治療~マウスピースからボトックスまで~

  • ボトックス注射:咬筋を一時的に弛緩させ、歯ぎしりを軽減

  • 咀嚼筋リラクゼーション:マッサージや理学療法

  • デジタル矯正と咬合管理:AIを用いた力の分散管理


13. 矯正治療と歯ぎしり管理の両立~専門医の役割~

  • 矯正専門医との連携

  • マウスピース矯正とナイトガードの併用

  • 治療中の力のバランスのモニタリング

  • 長期的な咬合の安定化


14. 子どもの歯ぎしり~成長期における予防と対応~

  • 子どもの歯ぎしりは一時的なケースも多いが、長期化する場合は注意

  • 成長に伴うあごの発達や歯列異常が要因のことも

  • 小児歯科・矯正医の診断が重要


15. よくあるQ&A:歯ぎしり・矯正・改善策に関する疑問解消

Q1:マウスピースを使っても歯ぎしりは治らないの?

A:治療ではなく「保護」が目的。根本改善には生活習慣の見直しが必要。

Q2:矯正中でもナイトガードは装着できる?

A:タイプによっては可能。担当医に相談を。

Q3:寝てるときだけじゃなく日中も歯を噛みしめている気がします。

A:TCH(Tooth Contacting Habit)という癖が考えられます。日中の意識も大切。


16. まとめ:歯ぎしりと上手につきあい、健康な未来へ

歯ぎしりは単なる癖ではなく、身体全体に影響を及ぼす重大な問題です。矯正治療との両立や、将来的な健康維持のためにも、早期の対策と理解が不可欠です。

  • 「気づかない」が最も怖い

  • 「治す」より「守る」が第一ステップ

  • 専門家と連携して改善策を選択

就寝時の習慣を見直すことは、未来の自分への投資です。 今日からできる小さな一歩を始めてみましょう。

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